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未来3ケ月を予測して最終利益や税金を見積もる

過去9ケ月+未来3ケ月=決算予測

5つのスパイスを加味した過去9ケ月の試算表が出来上がったら、決算予測のために次にしないといけないのが、決算までの未来3ケ月間の利益予測です。

下図にある3月末決算の会社であれば、1月から3月までの利益予測となります。

この未来3ケ月の利益予測のためには、昨年の同時期の試算表があると行いやすいでしょう。なかでも、通常の損益計算書ではなくて、月毎に売上や経費がわかるようになっている「月次推移損益計算書(千円単位)」がわかりやすいです。

利益予測の手順としては、まずは販売計画などからおおまかに売上総利益を予測して、次に固定費が中心となる他の経費を予測します。特殊な投資などがあるときは、減価償却費がどれくらい計上されるのかなども同時に試算して、決算までの未来3ケ月の利益予測をたてます。すると、「過去9ケ月実績利益+未来3ケ月予測利益=決算予測利益」が完成することになります。

エクセルシートを使えばシミュレーションが可能

とはいえ、実際決算予測をやってみるとなかなか手間取ることが多いですので、当社が使っているエクセルシートのサンプル「平成26年度月次推移損益計算書及び決算予想」を以下に掲載します。

シートの見方は、左の欄に科目名称を記入するようになっていて、横に1年間の月ごとの収支がとれるようになっています。「青色部分が過去9ケ月実績利益」、「白色部分が未来3ケ月予測利益」です。最後にある決算修正という項目は、決算対策で行なう項目や特殊事項について別途記入するようにしています。

サンプルでは、新人が入社するのと事務所移転について、それらにまつわる費用を記入しています。単位は万円単位です。ちなみに、最近の会計ソフトでは大抵CSVファイルで取り出すことができるようになっていますから、そのデータを活用していただくと簡単に記入できます。  

エクセルシートを活用するいいところは、色々と数字を変化させることによってシミュレーションを行なえる点です。経営陣を交えての決算対策シミュレーション資料として活用できるでしょう。

納税予測は簡単です

ここまでできると、次の納税予測は簡単です。

利益がおおむね800万円以下の会社では税率を30%として、利益が800万円超の会社では税率を40%として、法人税等の「納税予測」を行ってください。

交際費課税や役員賞与など税務上損金不算入となる項目が多額にある会社は、それら損金不算入金額を決算予測利益にプラスして、その合計金額に税率をかけて納税予測を行って下さい。また、中間納付している金額があれば、その金額を差し引いて今期決算時の納税予測として下さい。

ちなみに、資本金が1億円超で利益がおおむね3,000万円超計上されている会社では、「特定同族会社の留保金課税制度」の対象とならないか、顧問税理士などにご確認下さい。この場合税率が数%上がることがありますので注意が必要です。

この納税予測については、出来れば毎月の試算表(貸借対照表や損益計算書)確認時にも計算して、以下の仕訳をされることをおすすめします。すると、貸借対照表の負債の部に「法人税等充当金」が表示され、その時点で支払うべき概算法人税等がわかるようになります。

借方:法人税、住民税及び事業税××円 貸方:法人税等充当金××円

決算予測

平成26年度月次推移損益計算書及び決算予想

2009.11.1執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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