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格付アップ10の方法(決算書編)~収入は上に、費用は下に

格付アップ10の方法(決算書編)~収入は上に、費用は下に

まずは損益計算書の構造から説明します。

下図にあるように、最上段に売上高の項目があって、その後に仕入高などの原価項目が続き、その差し引きとして「売上総利益」が表示されます。その後には、いわゆる販売費及び一般管理費として、役員給与や地代家賃などの経費項目があり、その差し引きとして「営業利益」となります。これに雑収入や支払利息を加減算して「経常利益」が計算されます。更には、特別損益項目を加味して「当期利益」となります。  

ここで、格付審査上大事なことは、「当期利益」よりも「営業利益」や「経常利益」を一般的に重要視するということです。つまり、最終利益が変わらずとも、損益計算書上の表示順序を適切にすることによって、格付が上がる可能性があるということです。

損益計算書の構造

役員退職金は?貸倒損失は?雑収入は?

例えば、「役員退職金」というのは通常「特別損失項目」、つまり当期利益のすぐ上に表示すべきです。

しかし、これを販売費及び一般管理費の人件費欄に計上しているとどうなるでしょうか。もちろん最終的な当期利益や納税額は変わりませんが、営業利益や経常利益がその分少なくなります。この場合、先ほどみたように格付審査上はマイナス評価となってしまいます。  

同様に、臨時的で巨額な「貸倒損失」なども、本来は「特別損失項目」に表示すべきですが、会計ソフトの初期設定などによっては、販売費及び一般管理費に計上されていることがありますのでご注意ください。  

「費用」についてまとめると、「損益計算書上なるべく下の方に」計上できると、格付審査上は有利に働く可能性が高いということになります。  

また、その逆で「収入」に関しては「損益計算書上なるべく上の方に」計上できると、格付上有利とお考えください。これは例えば、営業外収入に計上されている「雑収入」のなかに、営業上生じた付随収入などが含まれている場合です。それらを売上高に計上できると、上図にあるように、営業利益が増加しますので格付アップの可能性が高まります。  

まとめると、格付アップ対策としては、「損益計算書上、収入はなるべく上に、費用はねるべく下に」表示するよう心がけてください。但し、会計には法律や原則がありますから、それらを逸脱して行うのは当然いけませんのでご留意ください。

2009.11.1執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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