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格付アップ10の方法(決算書編)~余剰資金で借入金を返す

定期預金を解約後借入返済して格付アップ

当然ですが、借金つまり有利子負債の少ない会社は格付が高いです。しかし、借金を返すには資金が必要です。その資金調達手段として、例えば、「定期預金の解約」を検討されてはいかがでしょうか。よく地方の中小企業などでは、預金と両建てで借入金が計上されていることがあります。このとき、預金を解約して借入金の返済に充当できると、有利子負債の圧縮となり、更に総資産が圧縮されて前項「格付アップ10の方法(決算書編)~役員借入金を固定負債に計上する」の定量的評価で見た自己資本比率が向上します。結果、格付がアップする可能性が高いです。  

また、この格付アップ手法は、「手形を割り引いた資金で借入金の返済を行った場合」や「不要資産を売却した資金で借入金の返済を行った場合」なども同様の効果があります。更には、不要資産ではなく実際使用している営業資産の場合は、「代表者等に売却後借入返済を行いリースバックする」という手法もあります。ただ、資産売却の場合は、損益に与える影響も考慮してご判断ください。

運転資金を減らし借入返済して格付アップ

会社の運転資金の計算方法は、通常「売掛債権+在庫-買掛債務」となります。運転資金とは、会社にお金が寝ている状態ですから、出来るだけ少ないほうが好ましいです。特に成長期の会社では、この運転資金部分を借入金でまかなっていることが多々あります。  

そこで例えば、売掛債権について、「回収サイトを10日程短縮できないか」や「一部現金で回収できないか」などを検討してみてください。 また、在庫についても「販売品目の削減」や「在庫担当者の意識改革」、「適正在庫の把握」などによって、自社に滞留する在庫削減に努めてみてください。

このように売掛債権や在庫を削減できると(会社に必要な)運転資金が減りますので、そのための借入金が必要なくなります。結果、会社の有利子負債が減少し、更に総資産の圧縮から自己資本比率の向上にも貢献し、格付アップの可能性が高まります。  

ちなみに今までのどの方法であれ、借入金が削減されると金融機関に支払う支払利息が減少し利益が向上します。結果、売上高経常利益率や総資産経常利益率の指標が良くなり、この点でも格付アップに貢献します。

余剰資金で借入金を返済して格付アップ

2009.11.1執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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